2009年8月5日水曜日

東と西

そこに辿り着くまでは長く険しい道だと感じていても、
いざ辿り着いてみれば、大きな喜びが出迎えてくれて、
僕はもうそれまでの苦難を思い出すことすら出来そうにない。

僕は想いを音楽や歌で伝えることができると再び確信した。
いや。きっと、何よりそうでありたいのだ。

自分自身の事、社会の出来事、音楽への想い、誰かに伝えたいメッセージ、
そんな日々想う様々なことは、たとえばブログでいくら長文で書き綴っても、
僕は決して自分で満足する形で伝えることはできない。

もちろん、その断片は伝えられると思うからこそ、
こうして文章も書いたりするのだけれど、
それでも、僕にとって、やはりその想いを歌にのせた時だけは、
ある種の特別な感覚に、想いの指先で触れることができる。

海辺で貝殻を拾う。
美しい満月を立ち止まって見上げる。
寝苦しい夜に涼しげな虫の音に耳を傾ける。
…日常の中にもある、特別な何かに触れるひととき。

僕の歌もそんな特別な瞬間に顔を出すもの達のように、
時に波音となり、月光となり、夏の匂いとなってくれることを願う。

僕が歌いながら想い描いた風景と同じ景色を同じ空間で見た人がいるかもしれない。
そんな想像を巡らせるだけで、音楽の神秘に触れるようで鼓動が高鳴ってしまう。

僕はもう「今もあの頃と同じ想いで歌ってる事を信じて欲しい!!」なんて願わない。
なぜって、あの頃の僕は、まだ見ぬ人々や世界に向かって想いを届けようとしていたのだから。

それに僕はもう、この手に、伝えたい新たなる想いを握りしめている。